2006-01-01から1年間の記事一覧

「文化系女子論」と「萌え」の構造

文化系女子論をめぐる論争については、当のMasao氏も謝罪したことだし、あまり余計なことは言わずに黙っておこうと思っていたんですが、kmizusawa氏に対するLeiermann氏の反論記事を読んで考えを改めました。 文化系女子論をめぐる議論の流れについては、uts…

萌え論が「男女差」を捏造する

はてなアンテナを今更導入してみたついでにダイアリーのテーマを変えてみました。気まぐれにまた元に戻すかもしれません。 さて、今回は萌え理論に関するMaybe-na氏のネタフリに早速応えてみようと思います。 というわけで、引用はsirouto2氏のこちらの記事…

「女はわからない」という幻想

watapoco氏の記事のタイトルにもある通り、「男と女の間には深い溝が横たわっている」というセリフは古今東西よく聞かれます。男と女は相互理解のできない生き物だ、という趣旨の著名人の格言はいくらでも挙げられるでしょう。私は長い間、このような言説に…

「恋愛」の耐えられない軽さ(3)

遅くなりましたが、Maybe-na氏のこちらの記事への回答です。 簡単に言うと、モノガミーというのは「性愛において一対一の関係を優先する人」であり、ポリガミーというのは「性愛において一対一の関係を優先させず複数の人と関係を持つ人」のことを指します。…

「さみしさ」の恋愛至上主義

昨日の続きというか、昨日の話を反対側から見たお話です。 まずは私の前回の記事を受けてのまりねこ氏の返信記事より。 でも、いったん三次元で生身の男女として恋愛すると、相手によって自分の性的アイデンティティが支えられるんですよ。 「私って可愛くな…

二次元の理由

久々の更新です。 ちょっと長くなりますが、引用はシダ氏のこちらの記事より。 取り敢えず僕のコメントから脱線、混乱した部分を除いて要約すると「やおいはヘテロ女子のファンタジーであり、それ故にカップルは『非・女性』である必要があった。その結果『…

「相談事」の性差の話

今回は軽めの更新です。 引用ははまちや氏のこちらの記事から。 2005年02月19日 09:19 女はアレだ 泣いたり怒ったり辛そうにしているのを見ても 真面目に理由を聞いて合理的になんとかしてやろうと思ってはいけないね。 「あぁ辛いよね。わかる、ホントすご…

「恋愛」の耐えられない軽さ(2)

ここしばらく多忙だったため遅くなりましたが、前回の続きです。 まずはMaybe-na氏の返信記事から。 うーんと、実はモテとか非モテの人が言っている「承認」って言葉の意味が私はよくわかっていなくて、あえてその言葉は使わなかったんですよね。「承認=自…

「恋愛」の耐えられない軽さ

大変遅くなりましたが、Maybe-na氏のこちらの記事への返信です。 例えば、これは「恋愛」である、というとき(「愛」でも「セックス」でもいいのですが) これは恋愛である。これは恋愛ではない。という判断をするためには恋愛とはこれこれこういうものだと…

童貞で何が悪いか!(2)

前記事にいくつか感想を戴きましたので、改めて私の主張を再整理しつつ、論じてみたいと思います。 まずはtomoco氏の感想と、それに関するカマヤン氏の議論から。 tomoco氏: ■問題なのは 童貞であることでも処女であることでもそのメンタリティでもなく、出…

童貞で何が悪いか!

Maybe-na氏やLeiermann氏への返信記事の前に、ひとまず別の話を。 引用はカマヤン氏のこちらの記事からです。 童貞の苦しみは誰にも打ち明けることができず、不定期に襲う激しい無力感というかたちをとるかな。だから表に出にくいだろうね。童貞の苦しみを抱…

「非モテ」は如何にしてミソジニーに陥ったのか?(2)

Leiermann氏のこちらの記事及びコメント欄への反論が長くなりそうなので、新記事を立てることにします。 ここで「キモい」者の辛い宿命を改めて振り返らざるを得ない。まず、一般的には他人から恋心を寄せられるというのは負担に感じることもある――らしい。…

三次元から逃れられない電波男

今回は軽めの更新です。 引用はkiya2014氏のこの記事から。 ・身近な三次元に純愛があると二次元派はかなり困る 『電波男』を読めば明らかであるが、二次元が二次元として有効でありうるのは、「三次元が愛のない世界であり、それに比べれば自己満足であって…

「非モテ」は如何にしてミソジニーに陥ったのか?

「非モテ」を自称する人達がその実「モテない」のではなく「恋愛や性を恐怖・嫌悪している」のだ、ということは前回も述べましたが、このことはなかなか理解されにくいことでもあります。 シロクマ氏のこの記事などを見ると、「恋愛の忌避」という視点がすっ…

「非モテ」の変質と電波男

だいぶ間が空きましたが、前回の続きはひとまず置いて別の話を。 引用は2chのネットウォッチ板からです。 938 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2006/01/28(土) 10:48:35 ID:8LkrQ/sV 非モテって言葉の源流はそりゃあ「ろじぱら」あたりのネ…

「生物学的」という詐術

急遽はてなダイアリーを立ち上げてみました。以下はこちらの記事及びそのコメント欄への反論になります。 極論をすると、「その価値を安易に否定するとひどい副作用をともなうことがあるような性質の価値基準が存在する」ということさえはっきりすれば、それ…