2007-01-01から1年間の記事一覧

「クリスマス粉砕デモ」雑感

久々の更新になります。 長いこと放置していましたので、年末・年始にかけてしばらく集中して更新していきたいと思います。放置状態となっていた掲示板でのイカフライ氏との議論もエントリ化する予定です。 さて、今回は、先日参加してきた革命的非モテ同盟…

恋愛という概念装置(3)/ロマンが「恋愛」を殺す

古澤克大氏のところで、イカフライ氏と議論が続いています。最初は「戦争を悪と規定すること」が話題だったはずなのですが、途中からなぜか「非モテ」の話にすり替わっています。 議論自体の流れとは直接関係ないんですが、このエントリの中で、こちらでも触…

恋愛という概念装置(2)/あなたと私の「かけがえのなさ」

今回は、前回とはちょっと違う話をします。 まずは、以前の私の記事「『恋愛』の耐えられない軽さ」に言及されている海燕氏の記事から。 たしかに、恋愛の相手は「だれでもいい」。もしあるひとと恋愛しなければ、べつのひととするだけのことである。 だが、…

恋愛という概念装置(1)/二つの恋愛文化

しばらく放置していてすみませんでした。掲示板での議論については、論点を再整理しようともしたのですが、あまり上手くいかないので諦めました。個人的に、「非モテを社会的弱者とみなすべきか否か」という問題設定自体に意味があると思えない、というのも…

「意味の変容の場」としての「非モテ」

過去の「非モテ」という言葉のネット上での変遷については、以前「『非モテ』の変質と電波男」で述べた通りなんですが、今回はこれを「現在の『非モテ』の意味」と重ね合わせながら改めて見ていきたいと思います。 まずは、件の記事での「非モテ」の説明を再…

背後にある「恋愛についてのフレーム」問題

一つ前のエントリの書き直しです。(前エントリはあまりにピント外れだったので削除しました。) 森岡正博氏の「モテ論」をめぐる前回までの話について、掲示板での議論を踏まえて再度まとめてみることにします。 森岡氏の元々の命題は、このようなものでし…

「非モテ」に「モテへのアドヴァイス」が無効である理由

前回の記事について、muffdiving氏から詳細な批判があったので、お応えしていきます。 まず先に言うと、muffdiving氏の批判は基本的に正しいです。前回の記事はちょっと「非モテ」側に寄って読み込み過ぎだったので、その点を指摘されるのは尤もなところです…

モテへのアドヴァイスは成立しない

「モテ」に関する森岡正博氏の新たなエントリに対して、あの「もてない男」の小谷野敦氏が言及しておられるようです。 私の言うモテとは、次のことである。「モテるとは、自分のほんとうに好きな一人の女から特別な好意を寄せられることである」(←ここ変更…

愛の許し

モテのパラダイムシフトの話の続きなんですが、森岡氏の「モテ定義」からは離れます。 森岡氏の言う「恋人として大切にする」ということが不可能だとするならば、「非モテ」にはどんな選択肢が有り得るのか。今回はそんな話から始めてみることにしましょう。…

「モテのパラダイムシフト」について(2)

前回の記事に対して森岡氏から特に何も反応がないようなので、話を先に進めます。まずは、森岡氏による「恋人として大切にする」という言葉の意味を考えてみましょう。 前回の記事に関して、ブックマークコメントでこんな指摘がありました。 PANZIG 非モテ …

「モテのパラダイムシフト」について

前々回に予告したイカフライ氏への言及が残ってますが、その前に一つ「非モテ」関連の話題を取り上げます。 「非モテ」すなわち「恋愛パートナーが存在しないことに悩んでいる人達」に関しては、「気の持ちようの問題だ」という意見がしばしば見受けられます…

ネット議論の信頼性についての補足

予告していた話題です。 まずは加野瀬氏へお答えする前に、kikunosuke_a氏の最後の記事に少し触れておきます。 私の「問題意識」は、最近起きたわかりやすい問題で表現すれば、「あるある大事典2納豆ダイエットデータねつ造の結果、納豆が売り切れる」のと…

とりあえず復帰報告

私生活の方でゴタゴタしていて、かなり間が空いてしまいました。約1ヶ月半ぶりの更新になります。 そういえば、去年の3〜4月頃も1ヶ月くらい間が空いてたんですね。 とりあえず今回は、今後の更新内容の予定などを簡単に記しておくことにします。 「議論の信…

kikunosuke_a氏の陰謀

久々の更新です。 いくつか取り上げたいネタはあるんですが、まず先に「宿題」を片付けてからにしようと思います。話題がやや特殊な上にいつも以上の長文なので、「続きを読む」記法にしておきます。「Web上における言論の信頼性」の問題に関心がある人のみ…

恋愛感情を「普遍」とみなすことは何が問題か?

前回の続きです。 素朴な疑問氏からは複数の反応エントリがあったんですが、最もまとまっているこちらの記事から見ていきましょう。記事の最初にある「前提条件」は自明の内容だと思いますので、特に言うことはありません。問題はその次です。素朴な疑問氏が…

恋愛感情は「普遍」ではない(2)

前回の続きです。まずは前回説明不足だった、「本能」という言葉についての補足から。 動物行動学においては、動物の行動は大きく分けて「生得的な行動」と「後天的な行動(学習)」に大別されます。このうち、生得的な行動を説明するために作られた心理学的…

恋愛感情は「普遍」ではない

前回の話に付け加えるべき点も幾つかあるのですが、それはひとまず置いておいて別の話を。 以前の記事で、「恋愛資本主義」と「恋愛至上主義」は異なるものであり、また「恋愛至上主義」を批判することは「恋愛」それ自体を批判することと同義ではない、とい…

惚れたが悪い

今回ははてな匿名ダイアリーのこちらの記事から。 俺と話す時はすごいうれしそうな顔してて しばらく会わなかったらメールで「ねえ、私のこと覚えてる?忘れてないの?」 とか送ってきやがって 「彼氏にしたい人は家族みたいにいっしょにいて落ち着ける人」…

「恋愛における自由」を考える

新年一発目は革命的非モテ同盟のこちらの記事から。 自由恋愛という概念は今当たり前のように信じられている。しかしながらそれは本当に正しいものなのであろうか? これについて再検討してみたい。 (中略) イザイア・バーリンによれば自由という概念は大…